皆さんはこれまで英語を勉強してきた中で大きな壁に直面したことはありますか?
英語にはリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4つの分野がありますが、人それぞれ得意・不得意の分野の違いはあるとしても何かしらの壁に直面することがあるかと思います。
当然の事ながら私自身も大きな壁に直面した経験があり、私の場合はそれはリスニングとスピーキングでした。
リスニングとスピーキングには相関関係があります。
まずリスニングを鍛えることで英語の発音やリズム、イントネーションに慣れることができ、スピーキングにおいてもそれらを意識して英語を話すことでスキルアップに繋げられます。
そこでこの記事では、リスニングとスピーキングを改善したい、英語で流暢にコミュニケーションを取れるようになりたいという方のために、おすすめの勉強法であるオーバーラッピングについてご紹介します。
日本人はリスニングとスピーキングが苦手?
オーバーラッピングについて話す前に、まず日本の英語教育について簡単に話したいと思います。
上述のとおり私はリスニングとスピーキングの壁に直面したのですが、私と同じように中学校・高校の6年間も英語を勉強したにもかかわらずリスニングとスピーキングが苦手だと感じている方は多いのではないかと思います。
それはなぜかと言うと、日本の英語教育は近年になってようやくコミュニケーションが重視されるようになってきましたが、基本的にはリーディングとライティングが中心の英語教育であるためです。
それゆえに、日本人はリスニングとスピーキングのスキルが上がらないだけでなく、
オーバーラッピングとは?
オーバーラッピング(Overlapping)とは、英語の音声を聞くと同時に聞こえてきた音声に自身の声を重ねるように英語を発するトレーニングです。
英語の音声に自分の声を重ねることからオーバーラッピングと呼ばれており、
準備するもの
オーバーラッピングをする上で準備するものは以下の3つになります。
①英語のスクリプト(テキスト)
②スクリプト(テキスト)に対応する音声教材
③音声を流す機器
例えば、スマートフォンやパソコンで英語のスクリプト(テキスト)を見ながら音声も流して聞くのであれば、必要なものはそのスマートフォンやパソコンの1台で済むということです。
準備しなければならないものが少なければ少ないほど、気軽に取り組むことができますよね。
トレーニングの方法
トレーニングの際は、スクリプト(テキスト)の英文を目で追いながら英語の音声を聞き、それと同時に聞こえてきた音声と同じような発音・リズム・イントネーションでその音声に重ねるように英語を発します。
つまり、「英語を見る」「英語を聞く」「英語を話す」
一見難しいように感じられますが、
オーバーラッピングをする際に最も意識すべきポイントは、英語の音声をしっかりと聞いて、それを自分なりにマネをしながら発声することです。
私たち日本人がリスニングとスピーキングを苦手とする要因は、音の連結(リンキング)や抑揚、強弱などの英語特有のリズムやイントネーションにあるため、まずそれらを意識して音声を聞くことが大切です。
その上で、自分はネイティブであるかのように音声に重ねて発声してオーバーラッピングを行うことで、次第に英語に慣れていくことができます。
また、オーバーラッピングをしている自分の声を録音して聞き直すことも、自分が発音できていないところや音声から外れているところが分かるため参考にすることができます。
加えて、オーバーラッピングを行う際は英語の音声はスクリプト(テキスト)の全文を一通り流して行うのが最も理想的です。
それは文脈や内容によってスピードが速くなったり遅くなったり、あるいは強弱が付けられる場所が変わったりするということがより顕著に感じられるためです。
もし初めのうちで全文を通して行うのが難しく感じる場合は、慣れるまでは一文ずつもしくは短い区切りごとに音声を止めては再び流すという形で行って下さい。
オーバーラッピングは積み重ねが何より大切ですので、最初は少しずつでも確実に英語を聞いて発声するを繰り返していきましょう。
まとめ
今回は、リスニング・スピーキングのおすすめの勉強法であるオーバーラッピングについて解説しました。
オーバーラッピングにおいて、英文を見ながら音声を聞くということは、スクリプト(テキスト)の英文が実際にどのように読み上げられているかを比較しながら英語の音声を聞くことができるということです。
その点、一つひとつ単語の発音や英語特有のイントネーション・リズムが明確に分かるため、英語の勉強を始めたばかりの方にとっても非常に取り組みやすいトレーニングになっています。
オーバーラッピングを通じてリスニングとスピーキングの両方をスキルアップさせ、自信を持って英語でコミュニケーションが取れるようになるために取り組んでいきましょう!